「松苗あけみ原画展」と「コミティア145」

2023/09/04

雑記 - 創作関連

 先に書いたコミケ102 は、ある種、なんでもありの場だったが、それとは別の「コミティア」、オリジナル創作の同人誌即売会。9月3日(日)のみ、場所は同様の東京ビッグサイト。今度はこれに行ってみる。
 ちょうど同時期に「松苗あけみ原画展」開催中。場所は去年「青池保子原画展」で行ったリベストギャラリー創。彼女は、きらびやかな少女マンガの大御所だ。コミティアと吉祥寺、方角的には真逆だが、せっかくなのでハシゴする。

 松苗あけみさん、代表作は月刊誌ぶ〜け連載の「純情クレージーフルーツ」になるだろう。夢と希望のつまった女子高校の少女達のコメディ。私は完結後に読んだクチだが、楽しめた。だが好みとしてはそれの21世紀篇(少女達が大人になってから)の方が面白い。ビッグコミックスピリッツでの連載「恋愛原色図鑑」も、とても好きだ。あ「カトレアな女達」は老後が明るく見えるわ(笑)
 原画展の方は、11時からサイン会と原画販売(!)の抽選があるとの事なので間に合うように画廊前へ。サインや原画が欲しかったわけではなく、単純に11時開廊かと思ったのだ。
 いや、サインが不要なわけでは無い。旧Twitterで流れてくる、画像。なんと、小さなイラスト入りという作家のサイン、すばらしく濃厚なファンサービス。なかなかいませんでしょ、こんな先生は! 書かれる文字は、まるでレタリングされたかのように可愛らしくて上手い。されど、コミティアへ回る事を考えると、時刻設定のあるサイン会を待つわけにはいかない。
 それと⋯⋯自分の名入りの作家サイン本って、自分が死んだ後にどうなるのかわからない。「〇〇さんへ」と書かれたマンガのサイン本、すでに数冊持ってる。自分のフルネームの入ったマンガ、古本屋には流さないでよーとは思えど、じゃあどうすりゃいいのか? 燃やしてくれ? 死んだ後はわからん。明日死ぬかもしれないし、50年後かもしれないし。
 そんなわけでサイン会参加は可能であったが、辞退。そして実際にオープンするのは12時だと知る。空いてしまった時間は東急百貨店で潰す。デパートには必ず喫煙所、あるからね!

 さて、時間。最初に原画購入権を持つ人を番号順(欲しい原画を選べる順番)に入れ、その後に無チケットの私を含めた数名が入る。
 美しい、のひと言。これぞ少女マンガって感じの繊細な線、塗りのグラデーション、発色の良さ。私は「ぶ〜け」誌を購入した事は多分無かったと思うのだが、この雑誌、表4まで含めて表紙だったんだな。通常表紙の裏側は広告スペースに使われるのだが、それをせずに表紙から続いて裏表紙まで一体化していたのね。攻めてるなー。
 驚いたのは、同人誌の絵(プロデビューした時期のよう)。うわ、何、これ。こーんな緻密な、雰囲気ある絵を描かれたら、同系統のマンガを目指す人、筆折るよ。あまりにきれいなので、ポストカード(にしては版が大きい)を買ってしまった。
 他、単行本未収録作品を集めた「桜の如き君を愛す」、満足の1冊。(それと「総特集 坂田靖子」。「バジル氏の優雅な生活」好きなんで。「ライラ・ペンション」は憧れた!)

 原画販売の方は、小さいモノクロから大きめのカラーまで色々。すでに売約済みの赤丸シールがいくつも貼られていた。それにしても、価格設定、安すぎない? ギャラリーへの手数料とか引く事を考えると、もっと高くてもいいと思う。


 吉祥寺を後にして、いざコミティアへ。
 ビッグサイトもつい最近来たばかりだから行くのは慣れた。(ビッグサイト自体に初めて行ったのは四半世紀も前、別件で)1日参加者数が13万人とかのコミケと違い、コミティアは調べてみると1万人程度とある。まず、りんかい線「国際展示場」駅に着いた時点で感じた事。
 平和だ (*^ ^*)
 大人数をさばけるように通行帯を設置していたコミケとは違い、駅構内は普段のまま。もちろんそれなりに人々は目的地に向かうが、ラッシュアワーのような喧騒は無い。無論、途中参加のせいもあるとは思うが。
 私がコミティア会場に着いたのは13時30分ごろ。ここまでスイスイ来れたよ。ビッグサイトの一部の会場を借りているため、通路を隔てた向かいの会場は他のイベントを催していた。
 会場内も3週間前とは、えらい違いだ。楽々歩けるスペースだ。さあてと目指すブースへと足を運ぶ。目にしたのは⋯⋯
「持ち込み分 完売しました」
 の文字。
 永田礼路さんの完結した「螺旋じかけの海」が欲しかったの。通販でも変えるけど「作者の方から買う」というのを経験したかった。残念じゃ。
「二兎を追う者は一兎をも得ず」? いや、追って無いよ! サイン会、辞退したもん!1日に2カ所まわるのが二兎だと?
 家に帰ってから旧Twitterを眺めたけど、どうやら午後1時には完売してた模様。くっ⋯⋯! 通販で買うわ。

 目的が無くなったので、会場内をブラブラ。オリジナル創作物のみだが、マンガの他に論評や写真集、イラスト集、雑貨など色々(コスプレは禁止)。
 企業ブースをのぞいたりしていたら、ジュンク堂書店がある。マンガや関連書籍が販売されている。ちょうど買おうと思っていた本があったので、購入。通販しなくて済んだな。

 雑貨のあたりを見ていたら、あれ? アノマロカリスじゃん。カンブリア紀の絶滅してしまった生物達は、ロマンがあって好き。そんな生物達の雑貨があった。出店はカンブリア屋さん。
 いいな、旧Twitterのプロフィール欄、現住所が「バージェス頁岩けつがん」、ウケまくったわ。クリアファイルを購入。写真は色が分かりやすいように下に紙を置いてある。うん、ようやくコミティアという場所での買い物ね。

(完売はあったが)穏やかに過ごしたので、帰りにビッグサイトの写真を撮る程度には心にゆとりがあった。なおこの日の歩数計は14,000歩である。


小説の匣

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